第12話「共生 - simbiosi」

身代わりにはクラエスを使う

「別に」
可愛いよクラエス。二段ベッドも可愛いよ。

「そんなんじゃない、命令に従うだけよ」
髪を書き上げちゃって可愛いよ。一言一言がビックバンだよクラエス。

「一粒の麦は地に落ちて死ななければ一粒のまま。でも死ねば多くの実を結ぶ」
　誰かが犠牲にならなければ何も始まらないと言う意味」
説明っぽい感じも可愛いよクラエス。可愛いよナージャ。可愛いよ亜美ちゃん。

今のクラエスには人は傷つけられない

本を読んでいる姿も可愛いよ。
「いえ、植物図鑑です」
「はい、緯度が高くなると針葉樹が多くなります」
「平気です。読書をしているとなぜか落ち着くんです。多分昔から本が好きだったみたいです」
「それに、私は一粒の麦ではありませんから」
柔らかな声がキモティーよクラエス。可愛いよクラエス。もっとしゃべっておくれクラエス。

「さようなら」

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