第26話「フランシスの向こう側」

脚本:ルージュ・ドゥ・ルーン
演出:細田守
作画監督川村敏江


キャスト

ナージャ小清水亜美
オルグ一条和矢
アベール:山崎たくみ
シルヴィー:折笠富美子
トーマス:岸尾大輔
ケンノスケ:木内レイコ
リタ:大谷育江
クリーム:甲斐田ゆき
守衛:上別府仁資
フランシス:斎賀みつき
メリーアン:岬風右子
キース:斎賀みつき


シエスタ


観光客がトロトロしてんじゃねーよ!


ごめんなさい!


あっブローチが無い!?まさか


泥棒ーー!まてー!


何よそれ!泥棒にそんなこと言われる筋合いないわー!


お母さんの…大事なブローチが!


追いかける曲がり角の先に黒い影が。


二流のすりが!ボフッ!ゴプッ!うせろ!


言っただろう。このブローチは、決して手放してはいけないって。


あ…あなたは…フランシス!いえ…星の…瞳の…ナイト…


??!!


「フランシスの向こう側」


思い出してくれたのね。


思い出す?

だって、あの舞踏会の夜には、アップルフィールドで助けてくれたこと
覚えてなかったみたいだから。

これって奇跡だわ。神様の思し召し「いえ!きっと運命よ!」


運命…か…


「わぁ〜なんて素敵なんだろう。 こんな事ってあるんですね。」


「ヨーロッパはこんなに広いのに」


「それに待ち合わせも、約束もしてないのに、偶然またあなたと出会えるなんて」


「えふふふふ…うふふふふ…」


「とか言いつつ、一座に加わってから、知らない町で知り合いにばったりとか。」


「かなりすごい偶然、結構ありますけど」


「ところで、シエスタって好きですか? 私、シエスタって嫌いです」



「だって、こんなに天気がいいのにお昼寝するなんて、もったいない!って思っちゃうし」


「そもそも、お昼寝する人の気持ちって、私よくわかんないです」


「わかります!?」


『さぁ』


「孤児院では、私より小さい子が多かったから」


「グズってる子や泣いてる子を寝かしつけるのが、私の役目だったんです」


「だから、実はお昼ねってあんまりしたことないの!」


「そうそう、その代わり、夜はすごいですよ!お祈りしてベットに入ったら5秒で寝ますから!」


「えふっ、でもあまり寝相は良くないみたい」


「朝起きたら、上下さかさまになってる。なんてしょっちゅう!」


「寝相はいい方ですか?」


『わりとね』


「晴れてるのと雨降り、どっちが好きですか?」


『晴れ』


「わたしも晴れが好き!」


「朝晴れてると、とっても幸せな気になりますよね!」


『そうだね』


「うーん、でも、曇りの日も雨の日も好き!」


「しいて言うと、全部好き!」


「雲がすごい勢いで流れてるのも好き!」


「それに雨が通った後にかかる虹も好き!」


「ところで季節はどうですか!?」


『夏』


「わたしも夏が好き!だってお花がとっても綺麗なんだもん!」


「うーん、でも冬も好き。しいて言うと全部好き!」


「降りた霜をバリバリ踏むのも好き!」


「霧で周りが見えなくなるのも!ところで!」


アレコレ豪華にやろうとしちゃって、逆にテーマが一向に定まらないことに対する
壮絶な皮肉キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!!!


「わたしうるさいですか?」


『全然』


「うるさいですよね。」


『どうして? もじもじ黙ってるお嬢さんよりより、お喋りなくらいが丁度いいよ』


母は外を見ることなく亡くなった。


今日のあなたはどこか違う


トマト食べる?


『人の顔を見ながら食べるのって、食べにくくないか?』


「そうですか?わたし結構平気!」


「二つのことをいっぺんやるの得意なんです!」
2つ以上のことを一辺にやろうとしちゃって、逆にどっちもできてないことに対する
壮絶な皮肉キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━ !!!!!


あなたの新しい一面発見って感じで!


母の形見の万華鏡あげる。


アハハハ


危ないよナージャ


今日のあなたはかなしそう。


今日のあなたがもっと好き


好き。。。好き。。。好き。。。